ON THE TOWN 第一幕のこと その1

自分のために覚書を残します。視点がトニセン担とはちょっと違うかもしれません。

♬ New York, New York (ニューヨーク、ニューヨーク)

オンザタウンの顔と言うべき曲。映画版でこの曲を初めて聞いたとき、これをトニセンが歌うなら間違いない(3人なら絶対にハマる!!)と確信した曲。低音のゆったりしたワークマンの目覚めの曲からニワトリが朝の6時を告げるかのような金管の高音でがらっと雰囲気が変わり、水兵たちのワクワクする気持ちのようなフレーズからの「ニューヨーク、ニューヨーク!」ここで鳥肌が立たない人はいないんじゃないかと思いましたがどうでしょうか。ザ・バーンスタインな曲で一度聞いたら耳から離れなくなります。"Sights! Lights! Nights!"の掛け合いをどう訳したのかなあと思っていたら「ど!こ!へ!」になっていました。一文字だから掛け合いがわかりにくかったですが、わたし的にはこの曲のかわいいポイントの1つなのです。地下鉄に乗っている振りもかわいかったなあ。とにかく、胸を張って両手を広げて朗々とこれを歌うトニセンを見られただけで幸せ以外のなにものでもありません。

✿ 地下鉄の車内

ゲイビーがミス・サブウェイのポスターを見て一目ぼれする場面。地下鉄の係員がポスターを掲示するときになかなかうまく貼れずどうしても上が剥がれてしまって、それを見かねたオジーが「大変そうですねえ。お手伝いしましょうか」と言って手伝った回がありました。機転の利くイノッチ。乗客にガイドブックを見せて話しかけるチップにちょっかいを出すオジーは回を重ねるごとに過剰になっていきました(笑)「公共物破損罪よ!」と言って追いかけてくる女性が実は最後までちゃんと意味のある役で、パンフレットを見たときに疑問だった「チェイス・ミュージック」とはなるほどそういうことだったのねと疑問も解けました。こういう演出は楽しいですね。

♬ Gabey's Comin' (ゲイビーのお通りだ)

歌詞では「ゲイビーのお通りだぜ」。「-だ」ではなく「-だぜ」。この後のゲイビーのソロ曲で同じフレーズが出てきますが、明から暗へ変わる彼の心が「だぜ」によってより切なく聞こえるので絶妙な訳詞だと思いました。オジーとチップがゲイビーにアドバイスする曲ですが、最初は馬鹿にしていたゲイビーがだんだんその気になっていく様子を坂本くんがくるくると表情を変えてコミカルに演じていたのが印象的です。その後ろでふざけるオジーとチップ。そのふざけっぷりがここでも日を追うごとにエスカレートしていったのは気のせいでしょうか、特にイノッチ。少し前のネクジェネで、演出のビルさんに後ろがごちゃごちゃやりすぎてるのを注意されたって言っていた気がするんですが、ビルさんが見ていたらどう思っただろうと勝手に心配していました(笑)その一方でチップは全体を通してもお芝居の大きさがほとんど変わらなかった気がします。2人の性格の違いがこんなところで。

♬ Presentation of Miss Turnstiles (ミス・サブウェイ授与式)

歌はなくて踊るだけですが、真飛さん演じるアイビィがとにっっっっっかくかわいい!優雅な踊りもあればコミカルな踊りもあってそれがどれもしなやかで見惚れました。セリフも全くなくて踊り続けますが、うれしいときやびっくりしたときに時折声が出るのもまたかわいらしくて。客席に絵を見せるときなんて「見たい?」って口だけ動いているし、次の月のミス・サブウェイが選ばれたときも「わたしよ!わたしよ!」って声を出さずに口の動きで客席にアピールするし、全てがかわいいとしか言いようがありません。かわいすぎてため息が出ました。